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DDS創薬の開発情報

世界で開発されている画期的な新薬とDDS技術

2023.12.11(BioToday)
2008年の胎児ヘモグロビン抑制遺伝子BCL11Aの同定から15年が経った今、そのBCL11Aを狙って遺伝子編集する鎌状赤血球症(SCD)治療薬が英国に次いで米国でも先週末8日に承認された。米国では約10万人の患者がいて、特に黒人に多く、ヒスパニック系にも少ないながら認められる。SCDは体の隅々に酸素を運ぶ赤血球のヘモグロビンを産生する遺伝子のの変異が原因で、鎌状に歪んだ赤血球が血流を滞留させ、酸素の運搬を妨げ、体の自由を奪う激痛を伴う血管閉塞発作(VOC)が発生して致命的な体の障害を生じさせて若くしての死をもたらす。Casgebyの投与は1回きりで、薬価は220万ドル。

2023.11.18(朝日新聞)
ゲノム編集治療薬Casgevy(exagamglogene autotemcel, exa-cel)が英国で世界で初めて承認された。英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は16日、狙った場所で遺伝子を改変する「ゲノム編集」を使った治療法を世界で初めて承認した。対象は遺伝性の血液の2つの難病で、一度の治療で効果が一生持続する可能性がある。このゲノム編集技術は、2020年にノーベル化学賞を受賞していて、医療への応用が期待されていた。Vertex Pharmaceuticals社(米)とCrisper Therapeutics社(スイス)が、「Crispr/Cas9」と呼ばれるゲノム編集の技術を使って共同開発した。対象となる病気は、いずれも遺伝子の変異により正確な赤血球が作れなくなり、重度の貧血などをひこ起こす病気。「鎌状赤血球症」は正常な赤血球が作れず、アフリカなどにルーツを持つ人に多い。もう一つは、ヘモグロビンがうまく作れない「βサラセミア」で、地中海や中東、東南アジアにルーツを持つ人に多い。英国では鎌状赤血球症の平均寿命は40歳前後、βサラセミアは55歳前後とされている。この治療では、患者の骨髄から造血幹細胞を取り出し、ゲノム編集を行って機能する赤血球を作れるように改変して患者に戻す。臨床試験では、鎌状赤血球症患者29人のうち28人が、治療後少なくとも1年、重度の血管閉鎖発作の痛みから解放された。βサラセミアでは、患者42人のうち、39人が治療後少なくとも1年、赤血球の輸血が必要なくなった。

2023.08.03(日経)
第一三共は2日、同社が開発した新型コロナワクチンの国内での製造販売承認を得たと発表した。国内企業が開発した初の国産コロナワクチンとなる。従来型ウイルスに対応した1価ワクチンで出荷はせず、変異型対応ワクチンの開発を進める。本ワクチン「ダイチロナ」はファイザー、モデルナと同様のmRNAワクチンであるが2~8℃の冷蔵保管ができる。年内にもオミクロン株「XBB」対応のワクチンを供給できるよう開発を急ぐとしている。

2023.08.01(朝日新聞)
第一三共が開発した新型コロナウイルスワクチンについて厚生労働省の専門家部会は31日、国内での製造販売の承認を了承した。国内の製薬企業では初めて。同時に審議された塩野義製薬のコロナワクチンについては、臨床試験での結果では有効性を明確に説明する事が困難として結論を次回以降に持ち越した。いずれも従来株対応で今秋以降に接種の対象になっていない。第一三共のワクチンはmRNAワクチン。「周回遅れ」との指摘がある。海外ではすでにmRNA創薬の基盤があり、コロナ流行から1年程度で実用化された。


              (アップデート開始)


2021.03.06
武田薬品工業は5日、モデルナ社が開発した新型コロナウイルス感染症mRNAワクチン「TAK-919」について、海外の臨床試験データに基づき、特例承認を求めて日本で申請した。5月に、実施している臨床第1/2相試験の主要データを追加する。TAK-919は4週間隔で2回の接種し、-15~25度の冷凍保存。モデルナによる、3万人以上での第P3試験で、有効性が94.1%。FDAは昨年12月に緊急使用許可(EUA)を出し、EMAは今年1月、条件付き製造販売承認(CMA)を認めた。コロナワクチンは、ファイザーの「コミナティ」、AZのAZD1222に続き3つ目となる。コミナティは2月14日に特例承認を受け、AZD1222はAZが2月5日に申請した。武田薬品はTAK-919のほかに、米ノババックスのコロナワクチン「TAK-019」の国内P1/2試験を2月から実施中で、国内で供給を開始できるのは7月以降と見込んでいる。TAK-019は遺伝子組換えワクチンで、冷蔵庫(2~8度)で保存可能。

2021.03.04
FDAは2月27日、J&Jグループのヤンセンが開発したCOVID-19単回投与ワクチンの緊急使用を許可した。18歳以上が接種対象となる。1回接種のワクチンをFDAが緊急使用を許可したのは初めて。


               (この間省略)

2017.09.20

 GSK社の慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬Trelegy Ellipta(fluticasone/umeclidinium/ vilanterol)が米国FDAに承認された。本剤はLABA, LAMA, ステロイドの3成分が1つの吸入器に入っており、11回の吸入で治療する。欧州でも近々承認される見込み。同社の主力製品Advairの後発品上市が迫っており、本剤が呼吸器事業の新たな主力になることが期待されている。同社の昨年の呼吸器分野の売り上げは90億ドルで、Advairの売り上げ47億ドルが半分を占めている。
 

2017.09.20

 鼻ポリープを治療するOptinose社の鼻腔スプレー製剤Xhance (fluticasone propionate) が米国FDAに承認された。本剤は吸入ではなく、マウスピースを通じて呼気によって鼻腔の奥に広く薬剤を投与できるデバイス・EDSexhalation delivery system)を開発し、鼻腔の炎症領域にステロイドを送達する。 

 

2017.08.02
  オピオイド乱用成人を治療する
Indivior社のブプレノルフィン月1回注射剤RBP-6000の承認申請が米国FDAに医薬品優先審査(priority review)される。本剤は、生分解性ポリマーが分解するにつれてブプレノルフィンを1ヵ月間にわたって放出する。今回の承認申請の審査結果は11月末までに判明する。

 

2017.05.04

 オピオイド依存患者のオピオイドをブプレノルフィンに置き換える治療をBioDelivery Sciences International社のBunavail Buccal Film(buprenorphine/naloxone)で開始することが米国FDAに承認された。この口腔内貼付剤はこれまで開始後の維持期での使用が認められていた。

 

2017.02.03 

 Intarcia Therapeutics社の浸透圧ミニポンプによってGLP-1exenatide)を持続的に供給して2型糖尿病を治療する腹部皮下留置製品ITCA 650の承認申請が米国FDAに受理された。ITCA 650は最初に3か月分の20 mg製品が投与され、その後は6ヵ月ごとに60 mg製品が投与される。


2016.12.02
Impel NeuroPharma社は、鼻腔上部に投与して脳への直接投与を可能にする経鼻投与製剤デバイスを開発し、片頭痛(INP-104)、疼痛(INP-101)、アルツハイマー病(INP-102)治療薬を独自に開発しているが、開発資金3600万ドルを調達した。

2016.9.
皮膚に付けたセンサーが5分毎に糖レベルを自動測定して適切な基礎インスリン量を供給する自己完結型人工膵臓(artificial pancreas)装置MiniMed 670G hybrid closed looped systemが米国FDAで承認された。まずは14歳以上の1型糖尿病患者での使用に限定。

2016.1
 サノフィは当初予定した販売高(年間10億ドル)が得られなかったとしてMannKind社のインスリン吸入剤(Afrezza)事業から4月初頭に撤退することを発表した。注射剤に比較して薬剤費が高いこと(約2倍)に加え、喫煙者は使用不可、COPDなどの肺機能検査が処方前に必要なことなどで、保険会社および医師が処方に消極的であったことに起因するとされている。ファイザーのインスリン吸入剤(Exubera)と同じ原因であり、注射不要の時代と期待された患者の利便性が低く評価されたのは極めて残念で、それにしても撤退が早過ぎると思われる。

2016.1
 ノルウェーのOptiNose社が開発してる片頭痛治療用経鼻投与剤「ONZETRA Xsail」(sumatriptan nasal powder)がFDAの販売許可を得た。Xsail Breath Powered Delivery Deviceとは口から息を吹いて装置から薬剤を鼻腔内に広く塗布するもので、良好な経鼻吸収性と鼻腔から脳への直接投与が期待されている。本品の販売は大塚アメリカの子会社であるAvanir Pharma社にライセンスアウトされており、さらに自閉症治療用オキシトシン経鼻投与剤のPhase-Ⅲ臨床試験が準備されている。

2015.8 
 Novo Nordisk Pharma社は低血糖のリスクが低い2型糖尿病治療GLP-1受容体作動薬「Semaglutide」の経口投与剤のPhase-Ⅲ試験を約8000人の患者で開始することを決定した。本ペプチド薬の吸収促進剤としてEmisphere社のSNAC(sodium N-8-(2-hydroxy-benzoyl)amino caprylate)が使用されている。

2015.1 
 塩野義製薬はアレルギー性鼻炎の舌下免疫療法薬「アシテアダニ舌下錠」を仏Stallergenes社から導入し、国内で販売承認を得た。

2014.6
 MannKind社が開発したカセット装着型のTechnosphere粉末吸入システムを用いたインスリン吸入剤「AFREZZA」がFDAに許可された。

2010.10
   第一三共は、プロドラッグ化した抗インフルエンザ治療薬「イナビル吸入粉末剤」(ラニナミ ビルオクタン酸エステル、長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害剤)を国内で発売した。エステル化することによって呼吸器粘膜吸収性を高め、活性代謝物の貯留性によって1週間作用が持続し、1回のみの吸入投与で治療できる。

2008.6 
 中外製薬(Roche社)は、国内で開発された関節リウマチ治療用薬「アクテムラ点滴静注用」(トシリズマブ、ヒト化抗ヒトIL-6レセプター抗体、4週間隔)を初めて世界で発売し、2013年自己投与可能な皮下注シリンジ・オートインジェクター(2週間隔)が追加承認された。 2014年売り上げは1,339M$である。


1989.3 
 武田薬品は、前立腺がん治療薬LHRH誘導体リュープロレリンの1ヵ月間徐放型注射剤「Lupron Depot」の開発に成功し、世界で初めて米国で上市した。1995年に3ヵ月徐放型を上市し、DDS技術の開発によって有効性と患者のQOLを大きく向上させ、毎日注射が必要なペプチド医薬品の医学的有用性を一段と高めた。

 

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